
事業再構築補助金で実現した「インドアシミュレーションゴルフ事業」への挑戦
2025年8月12日
介護・保育事業を軸に、長野県佐久市で地域に根ざした取り組みを続けてきた株式会社エスポワール。JICAやJETROと連携し、ベトナムでも自立支援型介護を普及するなど、活動は国内外に広がっています。そんな同社がコロナ禍を契機に構想したのが、「観光・地域創生」という新たな挑戦でした。企業の第二・第三の柱を育てたいーーその想いを支えたのが、事業再構築補助金と、High Adoptionによる申請支援です。今回は、「のぞみグランピング&スパ 佐久×軽井沢」開業に至るまでの道のりと、構想から実現、そして今後の展望について、お話を伺いました。
株式会社エスポワールは、2010年の設立以来、長野県佐久市を拠点に、高齢者向けの介護施設や訪問介護、デイサービス、企業主導型保育園の運営など、地域密着型の福祉・保育事業を展開してきました。また、事業は国内に留まらず、JICAとJETROのサポートを受け、ベトナムに日本の自立支援介護を普及する活動を行っています。
コロナ禍をきっかけに、既存の事業モデルに頼るだけでなく、観光・地域創生といった分野への進出を通じて、企業の第二・第三の事業の柱を育てていきたいという思いがありました。ただし、初期投資が大きく、ノウハウも不足していたため、資金と知識の両面で支援が必要でした。
グランピング施設のプロデュースを手がける株式会社Dot Homesさんが主催した「グランピング×補助金セミナー」で、High Adoptionさんの存在を知りました。補助金申請に関する知見の深さだけでなく、グランピングという領域に特化して実績をお持ちだった点が非常に心強かったです。
やはり、書類の専門性やストーリー構築の難しさが不安でした。「審査項目にどう沿わせるか」「自社の強みをどう言語化するか」など、単独では手に余ると感じていたので、プロの支援が必要だと感じていました。
最初のヒアリングで、私たちの事業構想や現状の課題を丁寧に引き出してくれたのが印象的でした。その後、申請書の骨子や構成案を共有いただきながら、何度も壁打ちを重ね、精度を高めていきました。
申請が初めてだった私たちにとって、専門用語や資料の内容は正直ハードルが高かったのですが、分かりやすくかみ砕いて説明していただけたのがありがたかったです。対応も早く、こちらの要望にも丁寧に寄り添っていただいた印象です。
自社では見落としがちな「審査ポイントへの寄せ方」や「数値的な裏付けの入れ方」など、採択に必要な”ツボ”をしっかり押さえていただいた点です。採択される理由がある文章に仕上げてもらったという実感があります。
非常に嬉しかったと同時に、「いよいよ始まる」という緊張感もありました。書類を出して終わりではなく、ここからがスタートだと感じました。
天然温泉付きのスパ施設、レストラン、ドッグランをもつ、のぞみサンピア佐久の浅間山の麓に広がる約12,000㎡の敷地に、ドーム型グランピングテントを新たに整備しました。開業当初から予約も好調で、地域の方々からの関心も高く、手応えを感じています。
今後は、他エリアでの展開や、地域資源と連携した体験型コンテンツの開発など、グランピング事業を通じた観光創出に取り組んでいきたいと考えています。また、給食事業との相乗効果も見据え、エスポワール全体の事業ポートフォリオをより強固なものにしていきたいです。
補助金申請は、単に書類を整えるだけでなく、自社の事業をあらためて深く見つめ直す機会にもなると感じました。初めての取り組みで不安も多かったですが、専門的な視点を持つパートナーと一緒に進めることで、整理すべきことや方向性が明確になっていったと思います。High Adoptionさんには、私たちの考えを丁寧に引き出していただき、心強く感じました。